今回は、ダイエットはとても簡単ということをお伝えします。
すでにご存じのダイエッターにとっては至って常識的で、当たり前の話です。
やせる。
つまり、体重を落とす。
どうしたら人間はやせることができるのか?
その原理原則を、1度きちんとまとめておきたいと思います。
ダイエットは簡単 目次
カロリーとは?
摂取カロリーが増えると太り、消費カロリーを増やせばやせていく。
『カロリ―』はこのように、食べ物や運動量などを測るものとして使われます。
では、そもそも『カロリー』とは何でしょうか。
カロリーとは?
正解は、エネルギーの単位、です。
水1グラムの温度を1度あげるのに必要な熱量は、1カロリー(cal)です。
水1リットルの温度を1度あげるのに必要な熱量は、1キロカロリー(kcal)です。
つまり「カロリーが高くなる=エネルギーが多くなる」ということです。
摂取カロリー
栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)が体内で消化・吸収され、得られる熱量。
カラダを動かし、生命を維持するのに必要なエネルギーです。
消費カロリー
カラダを動かすことで消費する「生活活動代謝」、生命を維持するための活動に使用され、眠っている間にも消費していく「基礎代謝」、そして食中、食後にカラダの温度が上昇するために消費される「食事誘導性熱代謝」、これらで構成されています。
つまりワタシたちは、毎日の生活の中で、食事などでカロリーと摂りながら(摂取カロリー)、そして運動などでカロリーを使いながら(消費カロリー)生きている、ということなわけです。
参考に、各年代におけるエネルギーの所要量を下記に記します。
エネルギー所要量(各年代における適度の目安)
年齢(単位はカロリー)
- 15~17歳 男 2750
- 15~17歳 女 2200
- 18~29歳 男 2650
- 18~29歳 女 2050
- 30~49歳 男 2550
- 30~49歳 女 2000
- 50~69歳 男 2300
- 50~69歳 女 1900
『厚生労働省第6次改定日本人の栄養所要量について』より抜粋
あくまでも目安ですが、私たちはこれだけのエネルギーを所有していて、それを生活することで消費しながら、そして食事をすることで増やしながら生きているわけです。
やせる理論
ダイエットでやせるためには、摂取カロリーが消費カロリーよりも下回ることが必要となります。
つまり、やせる理論としては、『摂取カロリーが消費カロリーを下回るから、やせる』ということになり、ダイエットはこの理論に尽きるのです。
式にすると、
摂取カロリー < 消費カロリー
です。
摂取より消費が多い。だからやせる。
この大なり小なりの向きさえわかっていて、現在、適正値よりも体重の多い方(つまり太っている方)は、つねにこの公式が成立するように生活を送っていけば、やせていきます。
- やせる 摂取カロリー < 消費カロリー
- ふとる 摂取カロリー > 消費カロリー
- 変化なし 摂取カロリー = 消費カロリー
変化なしは、あくまでも理論上の話で、厳密にぴったりコントロールすることはほぼ不可能かと思いますが、いちおう考え方としては成り立ちますね。
やせる理論は、こんなに簡単なものなのです。
やせる方法は2つだけ
やせる理論の式をもう一度出しますと、
摂取カロリー < 消費カロリー
です。
さて、この式を成り立たせるためには、どうすれば良いでしょう?
上述の『変化なし:摂取カロリー=消費カロリー』の状態から『やせる:摂取カロリー<消費カロリー』の状態をつくり出すことをイメージすると、わかるかと思います。
答えは、
- 方法①:摂取カロリーを減らす
- 方法②:消費カロリーを増やす
これです。
つまり、
この2つの方法のいずれかで、『摂取カロリー<消費カロリー』を成り立たせることがダイエットなのです。
もちろん、どちらか片方だけということはなく、この2つを同時に取り組むかたが多いかと思います。
ごく一般的なダイエットで語られる、食べ過ぎないよう食事を減らしつつ、運動もしっかりやる。
方法①と方法②の両方から攻めることで、どちらも極端なことをせずにやせていきましょう、ということですね。
それではつぎは、方法①と方法②をそれぞれ見ていきましょう。
やせる方法① 摂取カロリーを減らす
こちらは「食事制限ダイエット」と言われるものです。
食事の際に摂取するカロリーを制限(これまでより減らす)することで、摂取カロリーが消費カロリーをつねに下回るようにコントロールいていく。
代表的な手法としては、
断食・ファスティング
食事を絶つことで摂取カロリーを減らすことを目的としたもの。
数日間何も食べない、毎週月曜だけ何も食べない、1日1食しか食べない、などなどやり方も様々にあります。
体内の消化機器を休ませてリセットすることや、体内に蓄積された老廃物を外に出す、デトックス効果とともに語られることの多いダイエット手法ですね。
置き換えダイエット
現状の食事のペースを崩さずに、カロリーの低いものに置き換えて行くことで、摂取カロリーを減らすことを目的としたもの。
1日のうち1食だけを専用のドリンクに置き換える(プロテインドリンクに置き換えるものが多いですね)、日常的に摂取する炭水化物を低カロリーなものに置き換える、など、置き換えを目的とした様々な食品も売られていますね。
糖質制限ダイエット・炭水化物抜きダイエット
これは摂取カロリー目線で語られることはそんなにありませんが、考え方は似ています。
肥満のほとんどは、糖質の摂りすぎが原因となっているため、それを激減させる、という理屈です。
ごはん、麺類、根菜類といった、糖質を多く含む炭水化物の摂取を避けていきます。
お菓子類やジュースなどもカットしていくことで、やがて脂肪に置き換わる糖質の摂取量が激減し、痩せていく効果を目指します。
これは太る原因を根元から絶つ、という考え方で、カロリーで語ると少し話がブレますね。。。
以上が、「食事制限ダイエット」の代表的なものです。
いずれも体内に「摂り入れる」ほうをコントロールしていくことで、摂取<消費の式を成り立たせるイメージでダイエットに取り組んでいくのが良いかと思います。
やせる方法② 消費カロリーを増やす
そしてもう一つは、「運動によるダイエット」です。
運動で消費カロリーを増やし、摂取カロリーよりも消費カロリーが上回る毎日を送ることができれば確実にやせていきます。
代表的な手法としては、
有酸素運動ダイエット
有酸素運動とは、軽いジョギングや水泳、サイクリング、エアロビクスダンスなど、時間をかけながら小~中程度の身体的負担をかけて行う運動のことを指します。
筋肉を収縮させる際に、酸素を使う運動のため「有酸素運動」と言われます。
有酸素運動がダイエットに効果がないと言われることもありますが、有酸素運動は血中に含まれる遊離脂肪酸を消費することによるダイエット効果があります。
カラダは、中性脂肪を直接消費するわけでなく、エネルギーとして利用される脂肪は遊離脂肪酸という血中脂肪だけとなります。
これは有酸素運動でしか消費することができないため、脂肪を落とすために有酸素運動を摂り入れることがダイエットにはとても重要、と言われます。
筋肉トレーニングダイエット
いわゆる「筋トレ」ですね。
これもダイエットのなかで非常に人気が高いメニューのひとつです。
筋トレを繰り返すことで、中性脂肪をエネルギーに利用できる遊離脂肪酸に変化させることで、常に脂肪を分解できる状態が生まれます。
筋トレをすればするほど、脂肪分解を増やすことができるのです。
さらに、筋トレには血糖値を下げ、糖を吸収しにくくすることによるダイエット効果があるとも言われています。
ストレッチ
消費カロリーを高める、という意味では、それほどの即効的な効果を期待するものではありませんが、ストレッチには消費カロリーを高めていくための着実なステップアップ効果があります。
ストレッチをすることで血行が促進され、「脂肪分解酵素の活性化」「むくみの改善」「老廃物の排泄促進」などの効果が得られます。
上記の有酸素運動、筋トレと組み合わせていくことで着実な効果が得られます。
運動系ダイエットの際には、ぜひ摂り入れたいもののひとつですね。
以上が、「運動によるダイエット」の代表的なものです。
いずれも「カロリーを消費する」ことはイメージしやすく、「摂取<消費」を強く意識していくことで、さらなる効果を生んでいくと思います。
運動によるダイエットで気を付けたいのは、あくまでも「摂取<消費」を成り立たせること。
消費を増やしても、同時に摂取を増やしてしまって「摂取<消費」が成り立たなければ、ダイエットとして成立していません。
よく言われる「いくら運動してもそのぶん食べ過ぎたらやせないよ」ということです。
運動によるダイエットに取り組まれる方は、ぜひご注意を。
最後に、、
以上、いかがでしたでしょうか。
このように「ダイエット」「やせる」という理屈は、非常にシンプルなものになっています。
今回、必ず覚えていただきたいのは、ダイエットの基本となる
摂取カロリー < 消費カロリー
の式です。
ダイエットには食事と運動……と、なんとなく世間一般のイメージで取り組むのではなく、やせるには理由がある、ときちんと理解していることが、ダイエット成功への近道です。
さて。
やせる仕組みを自分の中に取り入れたあとは、この「摂取カロリー<消費カロリー」を成り立たせるために、毎日をどう過ごすか。
この式を成り立たせている限りは、太ることはありません。
がんばりましょう!